フライアイレンズの用途
- 光学系の均一化
フライアイレンズは、光源から出る光を均一化することができます。例えば、レーザー光は通常、ガウシアンビームと呼ばれる不均一な強度分布を持ちます。このような光をフライアイレンズに入射すると、各小さなレンズが光を収束させて再び拡散させることで、出射面では均一な強度分布になります。このようにして、フライアイレンズは光学系におけるホモジナイザーとして機能します。ホモジナイザーは、光学測定や半導体露光など、均一な光が必要な場面で広く利用されています。 - 光学系の拡大縮小
フライアイレンズは、光学系において画像の拡大効果をもたらすことができます。小さな画像を大きく投影する際には、フライアイレンズを使用することで高い解像度を保ちながら拡大することが可能です。フライアイレンズは、各小さなレンズで画像を分割し、出射面でそれらを重ね合わせることで元の画像を再現します。プロジェクターやディスプレイなどの画像投影や表示に広く利用されています。
同様に、画像の縮小効果ももたらすことができます。大きな画像を小さく投影する際には、フライアイレンズを使用することで高い解像度を保ちながら縮小することが可能です。この場合は各小さなレンズで画像を収束させ、出射面でそれらを並べることで元の画像を再現します。このようにして、カメラや顕微鏡などの画像撮影や観察に広く利用されています。
フライアイレンズの原理
フライアイレンズは多数の小さな凸レンズが集まった構造を持ちます。各小さな凸レンズは同じ焦点距離や直径を持ち、規則的に並んでいます。また、各小さな凸レンズは互いに隣接しており、隙間がありません。このようにして、フライアイレンズは一つの大きなレンズとして機能します。フライアイレンズの光学原理は、各小さな凸レンズが光を収束させて再び拡散させることによって成り立っています。フライアイレンズに入射する光は、各小さな凸レンズによってその焦点に集められます。この時、各小さな凸レンズの焦点は、フライアイレンズの出射面に一致するように設計されています。したがって、各小さな凸レンズから出る光は、出射面で再び拡散されます。このようにして、フライアイレンズは入射する光を出射面に再配置することで、均一化や拡大・縮小などの効果をもたらします。
夏目光学のフライアイレンズ
レンズ素子を高精度な研削研磨技術によってひとつずつ製作することにより、高効率・高耐久性・高NAのフライアイレンズを実現します。片面だけでなく両面に曲面加工が可能であり、使用用途に応じた設計はもちろん、耐熱性・機密性に優れた接合方法もご提案します。
| 高精度 | 標準精度 | 汎用精度 |
サイズ | 2 – 200mm | ||
材質 | 一般光学ガラス、合成石英、CaF₂ | ||
ピッチ精度 | ±0.01mm | ±0.03mm | ±0.05mm |
外観精度(S/D) | ISO10110-7/MIL-0-13830に対応可能 | ||
アプリケーション | 用途:紫外(UV) 〜 赤外(IR)域 半導体製造装置、検査装置照明、ビームコリメート、センサー等 | ||
その他 | ハニカム、6角形状など特殊外形形状にも対応可能。 |