ISO 10110-7は、光学素子及び光学システム用の製図手法の第7部であり、表面欠陥を規定する方法を示しています。表面欠陥とは、キズやブツなどの表面上の不均一性や不純物のことです。これらの欠陥は、光学部品の散乱や吸収を増加させたり、レーザー誘起損傷を引き起こしたりする可能性があります。
ISO 10110-7では、表面欠陥の数(N g)と最大サイズ(A g)によって表面品質を規定します。N gは許容される欠陥の数であり、A gは許容される最大欠陥エリアの平方根に等しいグレードナンバーです。例えば、「5/2×0.16」という記号は、「5」がこの部分が表面欠陥に関することを示し、「2」が許容される欠陥数であることを示し、「0.16」が許容される最大欠陥エリア(0.0256mm2)の平方根であることを示します。
ISO 10110-7では、キズやブツを区別せずに単純に表面欠陥として扱います。また、目視検査ではなく寸法的分析(例えば微分干渉顕微鏡法)を用いて表面品質を評価します。これらの特徴により、ISO 10110-7はMIL-PRF-13830Bなどの他の規格よりも客観的で再現性が高い方法です。