非点収差とは、レンズを通した光が、同心円方向と直径方向で焦点距離がずれることで、ぼやけたり歪んだりする現象です。
この収差は、レンズの形が理想どおりであっても、光軸から外れた位置にある点を写すときには必ず生じます。軸外の点から出た光はレンズを斜めに通ることになり、直径方向(メリジオナル方向)と同心円方向(サジタル方向)とでレンズの実効的な働きが変わるため、焦点を結ぶ位置が2つに分かれてしまうためです。像高が大きくなるほど、そのずれは急速に広がります。
そのため非点収差は、球面収差・コマ収差・像面湾曲・歪曲収差とともにザイデルの5収差の一つに数えられ、レンズの組み合わせによって補正されます。
なお、これとは別に、レンズの加工精度や保持・組み立ての不良によって軸対称性が崩れ、二次的に非点収差が生じることもあります。





