MTF(Modulation Transfer Function/変調伝達関数)とは、光学系がどれだけ鮮明に像を再現できるかを評価する指標です。
定義
MTFは、入力パターン(例えば白黒の縞模様)のコントラストと、光学系を通過した後の出力パターンのコントラストの比率を、空間周波数ごとにプロットしたものです。
MTF = 出力コントラスト ÷ 入力コントラスト
特徴と用途
- MTFは0~1の値で表され、1に近いほど高コントラストで鮮明な像を再現できます。
- 空間周波数が高い(細かいパターン)ほどMTFは低下します。
- レンズ設計や品質評価で必須の指標。カメラ、顕微鏡、投影光学系などで広く使用。
MTF曲線の読み方
カタログに載るMTF曲線は、横軸に空間周波数、縦軸にMTFの値をとったグラフです。空間周波数は1mmあたりに何組の白黒の縞を並べられるかを表す量で、lp/mm(line pairs per mm)という単位を使います。値が大きいほど細かい模様を意味します。
曲線は右へ行くほど下がります。模様が細かくなるほどコントラストを保てなくなるためで、MTFがほぼ0まで落ちる点が、その光学系がもう分解できない限界にあたります。「解像度」として示される数値は、この曲線の端にある1点を取り出したものです。
そのため、解像限界が同じ光学系どうしでも、途中の空間周波数でMTFが高いほうが、実際の像は明暗のはっきりした見え方になります。曲線全体を見ないと性能が比べられないのはこのためです。なお光学系の性能は中心と周辺で異なるので、MTF曲線は像高ごとに、またサジタル方向とメリジオナル方向に分けて複数本が示されるのが一般的です。
関連情報
MTFは、解像度だけでなくコントラスト再現性を評価するため、単なる「画素数」よりも実際の画質に直結します。ISOや光学メーカーのカタログでは、MTF曲線が性能比較に使われます。





