ビームダイバージェンス(beam divergence)とは、レーザービームの直径が伝播距離に応じてどのように変化するかを表すパラメーターです。ビームダイバージェンスは、ビームの品質や応用に重要な影響を与えます。例えば、ビームダイバージェンスが小さいほど、ビームはより遠くまで集中したまま伝播できます。逆に大きいと、ビームはすぐに拡散してしまいます。
通常、フルアングル(全角)またはハーフアングル(半角)で表されます。ハーフアングルは、ビームウエストから十分に離れた遠方界で、ビームの半径が伝播距離に対してどれだけ広がるかを角度で表したものです。フルアングルはその2倍にあたります。仕様として示されるのは通常ハーフアングルのほうです。また、ビームの波長や形状にも依存します。一般に、波長が短いほど、ビームダイバージェンスは小さくなります。また、強度分布がガウス関数で表されるガウシアンビームでは、同じウエスト径で比べたときのビームダイバージェンスが理論上の最小値になります。これが回折限界です。
ビームダイバージェンスは、レーザー光を使用した多くのアプリケーションで重要です。例えば、レーザー加工では、ビームダイバージェンスが小さいほど、より正確な加工が可能となります。また、光通信では、光源の広がり角が光ファイバーへの結合効率を左右します。ファイバーが受け入れられる光の角度は開口数(NA)で決まっており、それより大きく広がった光はコアに入らず失われるためです。なお、ファイバー内を伝わるあいだの損失は材料の吸収とレイリー散乱で決まる量で、光源の広がり角によって変わるものではありません。





