エッチングは、光学素子の表面に微細なパターンを形成するために用いられる技術です。
エッチングには、ドライエッチングとウェットエッチングの二種類があります。
- ドライエッチング:プラズマやイオンビームなどの高エネルギー粒子を光学素子に照射して、表面の材料を除去する方法
- ウェットエッチング:酸やアルカリなどの液体の薬品を光学素子に浸漬して、表面の材料を溶解する方法
どちらの方法も、マスクと呼ばれるパターンを持った薄膜を光学素子に貼り付けて、除去したい部分と残したい部分を区別します。
エッチングの目的は、光学素子の機能や性能を向上させることです。例えば、レンズやミラーなどの反射率や透過率を調整したり、回折格子や位相板などの特殊な光学効果を発生させたりすることができます。また、エッチングによって、光学素子のサイズや形状を微調整したり、表面の粗さや平坦度を改善したりすることもできます。
エッチングの技術は、光学素子の材料や形状、パターンの種類や精度によって選択されます。ドライエッチングは、ウェットエッチングに比べて高い解像度やアスペクト比を実現できますが、装置が高価であったり、表面にダメージを与えたりする欠点があります。ウェットエッチングは、ドライエッチングに比べて低コストであったり、表面が滑らかであったりする利点がありますが、パターンの歪みや均一性の低下などの問題が生じる場合があります。