光が進む速度が異なる媒質に入射すると、光は曲がる現象を起こします。これを光の屈折といいます。
なぜ光は曲がるのか
光の速さは媒質によって変わります。真空中では毎秒約30万kmですが、水中では約22.5万km、ガラス中では約20万kmまで落ちます。
光が境界面に斜めに入るとき、光の波面のうち先に境界へ届いた側から順に減速していきます。同じ時間で進める距離が波面の片側だけ短くなるため、波面全体の向きが傾き、その結果として進行方向が変わります。これが屈折です。境界面に対して垂直に入射した場合は波面のどの部分も同時に減速するので、速度は変わっても向きは変わりません。
この波面の傾きを幾何学的にたどると、入射角と屈折角の正弦の比が、2つの媒質での光の速さの比(および波長の比)に等しくなることが導かれます。次に述べるスネルの法則は、この関係を屈折率で書き直したものです。
屈折の向きとスネルの法則
例えば空気と水のように、光の進む速度が異なる媒質の境界面に光が当たると、光は境界面で進む向きを変えます。屈折率の大きい媒質へ入るときは境界面に垂直な法線に近づく向きに、小さい媒質へ入るときは法線から遠ざかる向きに曲がります。
また、光の屈折には、スネルの法則と呼ばれる法則があります。この法則によれば、入射角と屈折角の間には以下の関係が成り立ちます。
n1・sinθ1 = n2・sinθ2
ここで、n1とn2は光が進む媒質の屈折率で、θ1とθ2はそれぞれ入射角と屈折角を表します。
光の屈折は、レンズやプリズムなどの光学機器に利用され、また虹や、水中のものが実際より浅い位置に浮き上がって見える現象など、身近なところでも見ることができます。





