単色光とは、一つの波長だけからなる光のことです。単色光は、理想的な状態であり、実際には存在しません。しかし、レーザーやモノクロメーターなどの装置を使って、ほぼ単色光に近い光を作ることができます。
単色光の特徴は、色が変わらないことです。通常の白色光は、赤・橙・黄・緑・青・藍・紫の七色に分解されますが、単色光は分解されません。また、単色光は、干渉や回折といった現象を起こしやすいです。これらの現象は、波の性質を示すもので、単色光は波長が一定であるために、波の重ね合わせや屈折が明確になります。
単色光は、科学や工学の分野で多く利用されています。例えば、レーザーは、高度に集束された単色光であり、医療や通信などに応用されています。また、モノクロメーターは、単色光を作る装置であり、分光や測定などに用いられています。さらに、ホログラムは、単色光の干渉を利用した立体画像であり、芸術や防犯などに活用されています。