モース硬度(Mohs Hardness Scale)
モース硬度とは、物質の硬さを表す指標の一つであり、主に鉱物の硬さを測定するために用いられます。19世紀初頭にドイツの鉱物学者であるフリードリッヒ・モースによって提唱されました。
硬さの定義と測定方法
モース硬度は、ある鉱物でひっかいたときに傷がつくかどうかを基準にしたもので、傷がつきにくいほど硬いとされます。これは、相対的な硬さを比較するための尺度です。
尺度と標準鉱物
モース硬度は1から10までの10段階に分けられ、それぞれに標準鉱物が定められています。
- モース硬度1の鉱物は滑石(タルク)で、爪で傷をつけることができます。
- モース硬度10の鉱物はダイヤモンドで、他のどの鉱物よりも硬く、傷をつけることができません。
※注意点として、モース硬度は段階的な相対評価であり、硬度9のコランダムと硬度10のダイヤモンドの実際の硬さ(絶対硬度)の差は、1〜9の間の硬さの差よりもはるかに大きいことが知られています。