放物面鏡は、放物線の断面を持つ鏡のことで、主に望遠鏡や反射式望遠鏡の主鏡として使われます。放物面鏡は、収束する光を直接反射するため、球面鏡と比べて歪曲が少なく、高い光学性能を発揮することができます。
放物面鏡の特徴として、平行光線が放物面鏡に反射されると、すべて同じ一点に集まるります。この点を焦点と呼びます。逆に、焦点から出る光線は、放物面鏡に反射されると、平行光線になります。
放物面鏡は、望遠鏡や天体観測用の反射式望遠鏡、レーザー光学システム、衛星通信システムなど、多くの光学機器で利用されています。また、超音波診断装置や医療用レーザー装置などの医療機器でも使用されています。
放物面鏡の設計は、その形状や曲率半径、反射率などを考慮して行われます。また、放物面鏡は精密加工が必要であるため、製造コストが高いという欠点もあります。しかし、高い光学性能を発揮することから、光学系の高度化において重要な役割を果たしています。