宇宙で起きる太陽フレアやブラックホール周辺の高エネルギー現象を観測するには、X線観測が不可欠です。X線望遠鏡にはナノメートルレベルの精度を持つ反射鏡の製作が必要であり、これまで高性能機の開発は主に欧米の研究機関が主導してきました。
このたび、弊社は名古屋大学・東京大学・理化学研究所などによる共同研究グループに参画し、国産高解像度宇宙X線望遠鏡の開発に貢献いたしました。本研究成果は2026年4月7日付で国際学術誌「Publications of the Astronomical Society of the Pacific」に掲載されました。
今回、天文学と放射光科学の技術を融合することで、国産での実現という長年の挑戦課題を達成しました。弊社は本開発において、高解像度を実現するナノメートル精度の特殊X線ミラーについて、従来サイズからの大幅な大型化を実現し、望遠鏡用途における実用サイズでの製作を担当しました。達成した解像度はFWHM 0.7秒角・HPD 14秒角で、「1km先の数mmの物体を識別できる」視力に相当します。

開発した望遠鏡はすでに日米共同太陽フレア観測ロケットFOXSI-4に搭載され、打ち上げに成功しました。今後は超小型衛星・小型惑星探査機など小型飛翔体による高解像度宇宙X線観測の基盤技術となることが期待されており、弊社はその発展に引き続き貢献してまいります。